横浜キヤノンイーグルスvsトヨタヴェルブリッツ戦現地観戦。アーロン・スミスとボーデン・バレット、デクラークさんそろい踏み。日産スタジアム過去最多動員だって【2023.12.16感想】

横浜キヤノンイーグルスvsトヨタヴェルブリッツ戦現地観戦。アーロン・スミスとボーデン・バレット、デクラークさんそろい踏み。日産スタジアム過去最多動員だって【2023.12.16感想】

ジャパンラグビー リーグワン2023-24第2節、横浜キヤノンイーグルスvsトヨタヴェルブリッツ戦を現地観戦してきました。

今年9、10月に行われたラグビーW杯フランス大会は南アフリカの優勝、NZの準優勝となりましたが、今シーズンのリーグワンにもW杯で活躍した選手が続々来日しています。
 
リーグワン2023-24シーズン新加入の助っ人選手一覧(DIVISION 1)
 
中でもトヨタヴェルブリッツに加入したボーデン・バレット、アーロン・スミスのNZコンビには注目が集まっています。
 
しかもキヤノンには南アフリカのSHファフ・デクラークが在籍中。
世界でも三指に入るSHのうち2人が同じグランドに立つということで、これは現地観戦せなアカンと。
 
大急ぎでチケットを購入した次第です。
 
 
なおこの日の観客数3万1312人は日産スタジアムでは最多、リーグ全体でも過去2番目の動員数とのこと。


僕と同じことを考えた方は多かったみたいですね笑

 

アーロン・スミス、ボーデン・バレット、デクラークさん!! もう目的に8割は達成したよ笑

場内に入るとさっそくデクラークさんの姿が笑

 
久しぶり(約2年ぶり)に来ましたけど、日産スタジアムはやっぱりクソデカいです。


 
ピッチ上では両チームがアップ中です。


 
アーロン・スミスキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

 
ボーデン・バレットキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

 
そしてデクラークさんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

 
この時点で僕はだいぶ満足したことをお伝えします笑
今日の目的の8割を達成したと言っても過言ではありません(過言です)。
 
 
両チームの入場が終わると、


 
いよいよ試合開始でございます。
 

ハイテンポなキヤノン。もう少しじっくり攻める印象だったけど。気合いが入ってましたね

まず試合が始まって思ったのが、キヤノンのテンポが速い
 
近場にどんどんボールを持ち込み、フォローに次々につないでゲインを切っていく。
 
どちらかと言えばキヤノンはFWでじっくり攻めるイメージだったので、開始直後からこれだけハイテンポでボールを動かすスタイルはちょっと意外でした。
それこそ「こんなに飛ばして最後まで持つの?」と不安になるくらい。
 
ただ14分、25分と立て続けにトライを重ねてリードを奪う展開は文句なしに素晴らしい。あの怒涛の攻めには純粋にワクワクさせられました笑
 
なるほど。
前節の反省を踏まえて開始直後から全力でいくのがテーマだったわけね。
 
「【ラグビー/NTTリーグワン】「情けない」完敗からの再出発。 恩師とともに、移籍後初のホストゲームで初勝利を<横浜キヤノンイーグルス>」
 
確かにチーム全体でめちゃくちゃ気合いが入ってましたね。
 

トヨタはFW陣の安定感が足りない? このチームだとボーデン・バレットが力を発揮できないかも?

一方のトヨタヴェルブリッツですが、こちらは「おや?」と思うことが多く。
 
特にFW陣の不安定さというか、ブレイクダウンでのヌルさが目立った気がします。
 
上述の通りこの日のキヤノンは近場をどんどん攻めてきます。
トヨタはこの攻めに四苦八苦し、そのつど裏に出られる展開を強いられます。
 
 
そして新加入のSOボーデン・バレットもいまいち機能していないように見えました。
 
この選手は基本、グランドを大きく使うプレースタイル。
1歩1歩のストロークが大きく味方を動かすのもうまい。ディフェンス時はFBの位置に入ったりと、とにかく“自分でゲームを作る”プレーヤーだと思います。
 
ですが、そのためにはFWの安定が不可欠になります。バレット自身が動くスペース、パスを放るスペースを確保するのは強靭なFW陣のサポートあってこそ。
 
母国NZはもちろん、前回所属したサンゴリアスもそこが充実していました。
要するによくも悪くも過保護? な環境で伸び伸びやることを許された選手です。
 
そういう意味で、トヨタはバレットが能力を十二分に発揮するにはやや物足りないチームかもしれません。
 
もちろんこの試合だけでどうこう言うのはアレですが。
 
生デクラークさんを観るために横浜キヤノンイーグルvsコベルコ神戸スティーラーズを現地観戦してきた。クソ寒かったけど楽しかったぞ
 

後半から流れがトヨタに。キヤノンは案の定足が止まったよね

そして試合は後半から流れがトヨタに傾きます。
 
70分過ぎにキヤノン陣深く攻め込み、最後はアーロン・スミスがスペースに走り込んでトライ。ゴールキックも決まってついに2点差まで詰め寄ります。
 
キヤノンはシンビンで1人減ったのもありますが、それ以上に足が止まりました
最初に「こんなに飛ばして大丈夫なの?」と申し上げましたが、案の定その影響がモロに出た印象です。
 
それでも最後の一線だけは超えさせず。
ギリギリのところで踏みとどまり24-22で勝利、見事シーズン1勝目を飾っています。
 

アーロン・スミスとデクラークさんの特徴がそれぞれ出てておもしろかった

いや、おもしろい試合でしたね。
キヤノンのハイテンポなラグビー、トヨタのFW陣の微妙さ加減、などなど。
 
また両チームのSHの特徴がよく出ていたのも興味深い。
堅実で丁寧なパスワークが目立つアーロン・スミスに対してデクラークは自分でどんどん攻め込んでいくタイプ。
どこにでも顔を出す運動量、キックのうまさといったアクティブさはデクラークですが、ゲームメイクという意味ではアーロン・スミスに分があった気がします。
 
「今季トヨタ加入のアーロン・スミス、横浜ファフ・デクラークとのSH対決へ意欲【ラグビーリーグワン】」

アーロン・スミス「僕はファシリテーター(まとめ役)としてチームをコントロールするのが得意だけど、彼は激しいプレーで相手のミスを誘ったり、自分で走るのが持ち味。キック技術は彼が上だけど、僕はパスを使ってアタックするのが得意」

うん、まさにそんな感じ。
どちらがいい、悪いではなく、それぞれの特徴がよく出た試合でした。
 


 

キヤノンは今シーズンもプレーオフ圏内ギリギリくらい? トヨタも5、6位前後かなぁ

チーム力としてはどうですかね……。
 
キヤノンは昨シーズン同様、ギリギリプレーオフ圏内という感じでしょうか。
チーム全体が気分屋なところもありそうなので、流れに乗れば上位陣を食う可能性も? ある?
 
東京サントリーサンゴリアスvsコベルコ神戸スティーラーズ戦現地観戦。神戸が予想外にがんばった。ボコラレルトオモッテタ
 
トヨタは申し上げたように現状バレットがそこまで機能していない、FW陣の安定感が足りないことを考えると……。
 
こちらも昨シーズンと同じ5、6位前後?
もしかしたら下位からの突き上げもあるかもしれませんね。
 
両チームともサントリー、東芝とどこまでやれるかが重要になると予想ます。